トドも見慣れてきました
近くの山の雪もあらかた溶け、ようやく遅めの春だなぁと感じる今日この頃。
まだヒートテックは着てるし天気が悪い日はストーブもつけてますけど。
それでも漁師のシーズンはほぼ開幕と言っていいでしょう。
最近はホタテ、ホッケの刺し網、底建て網の三本立て。
その合間に磯船の練習をして、6月からはとうとう私も磯船漁師デビューです。
これから大袈裟ではなく寝る間もない生活が始まろうとしています。
このブログも夏の間に何回更新できるやら...
話は変わって昨日の底建て網、網の中にトドが入っていました。
それも二匹。

博物館とかにあるはく製よりはちょっと小さ目かな。
それでも船から落とすのは一苦労です。
昔はトドも食べていたらしいですけどね。
三回くらい煮ないとあくがとれないとか。
ついでに大人のオスは硬くて食べれたものじゃないらしい。
美味しいものであふれてる飽食の時代に食料としての需要はなさそうです。
ちなみに写真のトドは死んでます。
底建て網というのは海中に沈んでる定置網みたいのをイメージしていただければだいたいあってます。
網の天井が開いてないので網に入ると窒息してしまうんですね。
南無。
今日は結構な時化。
沖には出れないし仕事休みになればいいなぁとこの文章を書きながらいつなりだすかわからない携帯電話に視線を泳がせます。
基本的に仕事の有無は朝(場合によっては深夜)の電話で知らされるのでね。
このブログの更新時間が朝の時間帯なのが多いのは待機時間に書いているからです。
もうすぐ今年も半分が終わるし、確定申告の帳簿整理でもやって待機してるか...
それではまた
これが田舎のレジャー
お休みの日に知り合いの漁師さんから一本の電話。
知人「ヒルカイ炊くから手伝いに来て~」
D「ヒルカイを...炊く?よくわからないけどは~い」
この辺では(多分)あっちこちに張り付いてるからヒルカイなんて呼ばれてるんじゃないでしょうかね。
見た目はだいたいムール貝を想像してもらえればいいです。
近縁種でしょ。多分。
そしてそれを炊くというのはゆで上げて食べれる状態にする下処理のことを言ってるらしい。
というわけで煮ます。

この巨釜で♨
どっか中東っぽい国の人が大量のスパイスとか米とかぶち込んでビリヤニ的な料理を作るショート動画とかでしか見たことのない釜が出てきた!!!!
ちょっと遠目だけど釜の大きさと比べてヒルカイのでかさも伝わると思います。
まずは手洗いして軽く殻の汚れを取り...

ゆでます。
この時水からゆでないとうまく殻が開きません。

ゆであがりは適当に判断。

鋏をつかってアホみたいに硬い貝柱と髭を切っていきます。

煮汁はバケツに濾して、

このように身を漬け込んで保存します。
ちなみにおすすめの食べ方はカレーライスかフライだそうです。
ちょうど冷蔵庫にホタテとタコが余ってたのでシーフードカレーにして食べました。
(冷蔵庫の控え食材にホタテやタコといった強豪がいるのが北海道クオリティ)
めちゃくちゃ出汁がでて美味しいです。
お試しあれ。
...手に入ることがあれば。
それではまた
やっと春が来たかも
ニシンも終わり、この間カスべも今冬は最後の漁でした。
...今冬?
我が故郷新潟では少し前に本州初の真夏日を記録していましたがこっちの感覚ではようやく春がやってきたくらいの気分です。
まだ下にインナー着てるし、ジャケットも着てるし。
世間様の認識と20℃くらい気温の差があるっぽい。
さてその最後のカスべ漁、網にかかっていたのは...

でっけーーーーーーサメ。
※2024/4/28追記 これ、イルカらしいです
網にかかったまま船の縁まで上がってきましたが引き揚げきれずに尻尾から切り落としました。
船にぶら下がったまま頭が海中まで届いて見えていなかったので3~4mくらいあったんじゃないかと。
その迫力にびっくりしましたがマキリで尻尾を切ろうとするとすんなり刃が入る。
断面を見るとほぼ脂身ですね。

なんなら普通にソイとかその辺の魚の方がずっと硬かった。
骨までめちゃくちゃ柔らかかったです。
断面だけみればおいしそうなこのサメの尻尾。
さっきから尻尾をもって映ってる同僚が持ち帰って食べるとのこと。
後日感想を聞いたら全く美味しくなかったとのこと。
丁寧に水気切ったのにぬちゃぬちゃ水っぽかったらしい。
おなかだけ壊さないように祈るばかりです。
それではまた
ニシン漁の季節到来...してました
ニシン漁が始まり...そして終わりました♨
やってる最中は忙しすぎてだいたい事後報告になるのはこのブログあるあるですね。
魚の鮮度には神経質でも情報の鮮度は気にしません。
ニシンは時期になると近海を回遊し始め産卵のタイミングで陸に入ってきます。
そこを一気に刺し網で獲るわけです。
ニシンがやってくる時期になると漁師たちがそわそわしながら毎朝岸から海をパトロールし始めます。
ニシンがくると海が白く濁ったり周辺にトドが群がったりするのでなんとなくわかります。

普段黒々とした深い青の海に白い絵の具を落としたような色になっているのがわかるでしょうか。
写真奥、海が泡立っているのもニシンがいる証拠です。
たまに観光地で「黄金岬」的な地名がありますがそれはニシンの時期になると海が輝いて見えることからついていたりします。
たしかに白く濁った海に朝日が差し込んだりすれば黄金っぽくなるのかもしれません。
まぁ観光地なので多少の誇張はあると思いますが。

こんな状態の海に刺せば一時間もまたずこの通り。
わやです。
この後網から外しオスメスを仕分けて出荷します。
軽くおなかを触ると精子か卵が出てくるので簡単にわかります。
ちなみにオスの値段はメスの1/5くらいです。。。
この刺して→上げて→外して→選んで→並べて出荷を組合の受け取り時間の限界まで一日中繰り返すわけですね。
カスべ網も並行操業してたので一日14時間くらいぶっ通しで働いてました。
きちぃ
全身ニシンの鱗と数の子と脂でギットギトです。
ただ脂に関してはそれだけ美味しいってことなので...

お刺身でいただきます!!!
奥の白いのはソイ、手前の赤っぽいのがニシンです。
写真からも脂でテラッテラしてるのがわかりますね。
味はイワシとかサンマに近い感じでしょうか。
漁師でもこれが食べられる機会は少ないですね。
なんせニシンが獲れた日はほんの数日でしたから。
来るときはドバっと来るしいなくなる時はパッタリ消えます。
それがニシン。
今シーズンはもう一回くらい寄ってくれるかな。。。
それではまた
戦利品シリーズ ソイ
カレイ漁も終わり春先のニシンへと準備する中、一発ソイ漁にでました。
でっかいメバルみたいなトゲトゲしたやつです。
味もよく、ソイが持ち帰れると思うと嬉しい反面絶対大変な漁になるなぁと行く前から憂鬱。
なんせこいつ、網から外しにくい。
道具を使わず外せるタラやサケと違ってカギを使わないと絶対に外せません。
エラや顔にも余計な(失礼)トゲが多くて手袋は痛むし何といってもあの尖った背びれ。
凶器です。
大げさじゃないです。マジで凶器です。
目の前でソイを足の上に落してしまい、長靴を貫通して悶絶した漁師さんがいました。
しかもソイのトゲが刺さると患部が膿むんですよね。
数日その漁師さんも休む羽目になってました。
あぁ頼む、あんまかからないでくれ。
そして一回でお終いになってくれ。。。

た、大漁だ~~~~~😭😭😭😭😭😭😭😭😭
今回は活〆で出荷するので迫りくる大量のソイを網から外しては〆、外しては〆。。。
網の数は少なかったのに長い戦いでした。
おかげさまで〆方にはだいぶ慣れましたけどね。
ちなみに大漁でしたが値段はあまりよくなかったらしく今回で終了するとのこと。
よかった(小声)
戦利品はもちろんソイです。

左の白いのがシマソイ、右の赤っぽいのはこの地方でアブラゾイと呼ばれている魚です。
こいつですね。和名はクロメヌケといいます。
名前に違わずシマソイよりももったり脂がのっているのが特徴です。
普通に醤油でもよし、さっぱりポン酢でも美味しいです。
あとこんな味変も。

昆布締め~
これぞ北海道!
これが食べれるんなら頑張って漁に出るのも悪くないかな。
それではまた
ハードウェアのお勉強
親方の船が増えました(唐突)
このブログではだいぶぼかして書いてますが私がお世話になっている漁業部は家族経営で(大体がそうだと思うけど)親方のご子息お二人も漁師なのです。
今年からさらに事業拡大するということで息子さん名義で中古の船を購入。
これでこの漁業部には漁船が三隻。
もちろん私が乗り子として乗る船も三隻。
ひぇ~~~~~~~
そして中古ということでエンジンは新品に取り換えるとのこと。

はい、この巨大な鉄の塊。
2.5tあるエンジンを取り換える作業です。
いや~、船舶機械屋さんも大変だなぁ。
あれ?いつもの助手の方は?おひとりで作業するんですか?
機械屋さん「Ⅾ資とやるんだよ^^」
...えぇ、そんな気はしてましたよ。
だって私は研修生、最強安価の労働力。
今までの流れからして間違いなく降ってくると思いましたよ泣
というわけで狭いエンジンルームに体をねじ込みギャグマンガのような真っ黒い顔になりながらボルトやホースの解体作業。
およそ20年分の錆とオイルの癒着はちょっとやそっとじゃ取れません。
私が一本のホースに何十分もかけて苦戦している横で機械屋さんの匠の技が光ります。
ちょっとした工具の扱い方ひとつで全然効率が変わってきます。
鮮やかなお手並み。お見事です。
エンジンを取り出す準備だけで作業日数は二日間。
なんだかんだ言ってめちゃくちゃ勉強になったのでこの作業は参加できてよかった。
漁業の担い手確保に躍起になっている地域ですがこういった漁師を支えてくれているお仕事の皆さんの後継者だって深刻な問題だよなぁと思いました。

後日、建築会社の重機を借りて無事新しいエンジンも入りました。
それではまた
カレイの洗礼
長く険しいタラ漁の時期も終わり現在はカレイ漁に移行しました。
なんとなく分かっていたことですが私の身体、深夜行動にべらぼーに弱いらしい。
普段船酔いもしない体質ですが深夜の海だと若干酔ってしまう。
なんなら0時ごろ起きた時点でちょっと気持ち悪い。
それは多分気持ちの問題でしょうけど。。。
カレイは昼頃に網を刺して一度帰宅、翌朝6時前後に再度出港というスケジュールなので夜はゆっくり寝れるわけです。
かごの重さは圧倒的にタラの方が重いので実際体力的にも楽になってますが重量以上に深夜起きなくてもいいということが精神的にもかなり助かってます。
問題があるとすればせいぜいカレイの仕分けぐらいでしょうか。
カレイ漁はじめて数日のⅮ資、だいたいこんな↓

カレイってめっちゃ種類あんねん。
一見大漁だー!と喜んでみてもいざ陸に入って仕分けてみたら半分くらいは出荷できないカレイだったり...
なかなか渋い商売です。
カレイが三月中頃まで続いた後はニシン、ホッケが控えてます。
ちなみに北海道はまだまだ最高気温氷点下。
はやくあったかくならないかなぁ。
それではまた